リオグ

認知行動療法を基に日記付けてみます。

鬼なら建設業界の職場で見た。というかその鬼からパワハラを受けた。

 

今週のお題「鬼」

鬼は人の心にあるし、それを具現化した人物が建設業界の現場にいた。

当時の自分の立場から見て、上司として。

それはどんな小さな仕事の失敗であっても、恐喝するように怒鳴り散らして人の心を追い詰める「鬼」だった。

 

これは私が建設業界で勤めていたころの話だ。

その会社は社寺仏閣の外壁などに塗装を行うことを業務にしている。

いわゆる文化財保護修復を請け負っている会社だ。

関西で文化財保護修復を専門としているといえば有名な会社で、ネットでその会社の名前を検索すれば、ホームページはもちろん、インタビューの特集が載っているほどだ。

 

パッと見れば、歴史的建造物を扱う誇り高い仕事をしている会社。それも関西の数ある会社の中では大手であるといえば、さぞ良い職場環境であろうと想像できるかもしれない。

だが、実際は悪い意味で異なっていた。

 

その悪い一例を3つ提示する。

 

  1. お客さんがいる目の前でもお構いなし!部下に恐怖を植え付ける上司の指導。
  2. 求人だけでは見えない、実は悪条件の勤務形態。
  3. 上司が悪けりゃ同僚や社長も倫理感に欠ける言動。

以上を順に説明する。

1.神聖な現場に響く上司の叱責。

その会社は社寺仏閣。歴史的建造物の塗装を行っているということで、私や多くの上司が働く場所は現場仕事となる。

その現場は神社であると当然神職の職員が清い気持ちで仕事をしている。さらに清らかな気持ちを胸に秘めて参拝客も来る。

雰囲気からして神聖な場所だ。だが、建設業の現場はそんな雰囲気をぶち壊す。

 

例えばそれは、その日の仕事が終わって現場の掃除をしている最中だった。自分の現場の掃除が終わったので帰ろうとした。

だが、あとになって気づいたが、上司の一人がまだ掃除を終えていなかったのだ。慌てて現場に戻ってその上司に誤ったうえで手伝うことを聞いてみる。

 

「なんで先に帰るんだよ!!!!!!!!!!」上司の大声で響き渡る現場。

そこは神社である。当然、普段は静かな場所である。神職の方たちと、高年齢を中心とした参拝客がいる。

そんな現場で、上司は感情に任せて静寂をぶち破ったのだ。

落ち度は自分にある。上司がまだ仕事中なのに、部下である自分が先に帰る行為をしてしまったから。

でも、お客さんがほぼ目の前にいるような状況でそんな行為に自分はドン引き。

 

また別の現場で別の上司は(具体的には元請け企業の社員だが)、明らかにパワハラで、神社という神聖な現場であるにもかかわらず、この上司も大声で怒鳴る。

 

建設業界の人間はこんな人間ばかりなのか。

 

2.プライベート無き勤務形態。

まず、求人には書かれているが、どうしてもブラックだと思うのが、「土曜日通常出勤」であることだ。その代わりに残業はあまりないと言っているが、実際はまぁまぁある。長いときは夜11時まで残業する。

さらに会社から遠い現場に赴く場合は、長期出張となるのだが、この出張が質が悪い。

長期出張となると住む場所が必要となるが、それがホテルの個室ではなく、マンションや一軒家で、「上司と共同」で住むことになっているのだ。

上司と住むとなると、当然部下として色々気配りしないといけないことがある。

使った食器の整理、掃除、仕事道具の持ち運び、すべて基本的に部下である自分がやる。そうしないと怒鳴られるから、嫌みを言われるからだ。

車の運転も部下の仕事。丁寧な運転をしないとまた上司に怒鳴られる。

しかも車の運転は、約8時間運転し続けることもある(当然合間に休憩や運転の交代はあるが)。そのため拘束時間も長い。

このように勤務形態も行動を制限され、自由が少ない。

休日出勤なら普通の会社でもあるが、この会社は土曜日が基本、通常出勤である。つまり、給料も残業代ではなく基本給。残業もそれなりにあるので労働者を搾取しているとしか思えない。

 

3.上司に対してため口は当たり前、言動から見える社員の性格の悪さ。

このため口は私と同じ時期に入社した年上の同僚がしていた。その同僚は前職の関係で、ため口にしているほうが都合が良かったみたいだが、それを前職とは異なる職場で、上司に対してため口はまずい。よく入社できたなと思う。

さらにその同僚は、私をパシリに使ったり、会社の健康診断で、病院の開始予定時間の5分前にまだ到着していない、遅刻しそうであるにもかかわらず、マイペースに歩いていたのだ。私が急かして開始時間ギリギリになって到着できたが、その同僚から謝罪は一切なし。さらに質が悪い。

ちなみにこの会社の社長も質が悪い。

私が前述の上司のパワハラで精神を病んでしまったので、会社を辞めることになった当日に最後の会話があったのだが、そのセリフが「そんなんじゃどこの会社に行っても通用しない」である。最悪。

 

「鬼」をお題として、私の前職の職場にいた「鬼」を紹介した。

この会社に限らず、どこの建設会社もブラックかもしれない。現に私の自宅近くでマンションの工事があったときも罵声が響き渡っていたのだから。

 

仕事の「鬼」だと職人気質のように見えるが、自分が紹介した「鬼」は、ただのパワハラでマウントをとるだけの心が「鬼」になってしまっている人たちである。

それはどこの職場にもいると思うと悲しくなってくる。

そのような「鬼」には自分が強くなって対処するだけでなく、うまいことやり過ごす、知恵と器用さも身につけていきたいものだ。

この記事を読んでいる皆様も職場の「鬼」の影響で、自身も「鬼」になってしまわぬように、お気をつけて…。